日本の現代版画を代表する作家の1人、池田満寿夫の版画展が20日から京都国立近代美術館(京都市左京区岡崎)で開催されることから、19日、池田満寿夫の長年のパートナーで、同美術館に同氏の版画作品809点を寄贈した佐藤陽子さんが同美術館で記者会見を行いました。
 池田満寿夫(1934年─97年)は1966年の第33回ヴェネツィア・ビエンナーレ展・版画部門で国際大賞を受賞し、それ以降、作品は国内外で高い評価を受け、日本版画の水準の高さを世界に知らしめました。
 今回、佐藤さんが寄贈した作品には、世界各地での版画展の受賞作品だけでなく、初公開の作品も含まれ、国・公立美術館としては、最大規模の池田満寿夫コレクションとなりました。
 記者会見で佐藤さんは「線と豊かな色彩が特徴の作品には力があふれている。世界に羽ばたこうとした人間の夢を感じてほしい」とのべ、寄贈先を同美術館を選んだ理由について「保存方法も含めた知識の確かさと情熱を感じたから。作品の数々をみごとな展覧会と図録にまとめてくれた」と語りました。
 同展は12月24日まで。月曜日は休館、午前9時半─午後5時まで。問い合わせ先は、TEL075・671・9900。