自然、伝統、歴史に細やかな女性らしい目線を注ぐと同時に、戦争、差別、環境問題にも鋭い告発を行ってきた岡部伊都子さんの著書の中から心に残る言葉を精選した『清らに生きる 伊都子のことば』がこのほど、出版されました。
 28歳から83歳の時までの著書133冊には、人生をいかに生きてきたか、岡部さんの思いが結晶した言葉がどの作品にも書かれています。
 「一年中、それぞれの季節の色にじむ月の姿が見られる。」、「人間の愛とは、よりそうことだと思う。一方が一方に近づくのではなく、双方からよりそうことだ。」、「人間の存在がつづく限り、寂寥はつづく。」─四季折々の自然の中で、また人生の中で言葉にこだわり続け、「おのが心を語ってきた」岡部さんからの「心の手紙」を集めたエッセイです。(藤原書店、220ページ、1800円+税)