京都の夏を彩る祇園祭の主役・山鉾のミニチュアをつくる「ミニ鉾教室」が29日、京都市中京区のラボール京都で行われました。3年ぶりの開催に40人が参加し、小さいながらも特徴を捉えた細工のミニ鉾づくりを楽しみました。
 神祇工芸士の西沢啓子さんが開いたもので今回で16回目。これまで22基のミニ山鉾を制作してきました。今回は、「山伏山(やまぶしやま)」と「役行者山(えんのぎょうじゃやま)」の2種類。参加者は、西沢さんやスタッフらの説明を聞きながら、本金を使った「水引」や「胴掛」をはじめ、和紙、布、ダンボールなどでできた材料をピンセットや竹ぐしなどで丁寧に組み合わせていき、約2時間かけて高さ約10センチの「ミニ鉾」に仕上げました。
 材料は、西沢さんが実際に山鉾を見学し、特徴を捉えて1つひとつてづくりで準備。今回は両山とも地味なため、上質の金襴を使用。山伏山は、たくさんの房、役行者山は2つの傘などのデザインを生かしたものにしました。
 これまでに10数基つくっている石原征子さん(64)は、「ミニチュアサイズにもかかわらず、すごく凝ったつくりで毎回大満足です。子どもたちに残してあげたい」と話していました。