五穀豊穣を祈願して10日、伏見稲荷大社の神田で田植祭が行われました。本殿での神事の後、4月12日の水口播種祭で種おろしされ生育した早稲を汗衫(かざみ)装束の神楽女の優雅な御田舞(おたまい)が奏されるなか、大阪三島講中の奉仕で白衣に紺の手甲脚絆の田人とあかねだすきに菅笠姿の早乙女が神田に植えていきます。秋になると2つある神田から3俵ほど毎年収穫されます。
 本殿での御田植神事中に土砂降りの雨が降りましたが、神田での田植の時には太陽もさしました。東京から訪れた女性らは「京都はいろんな祭がたくさんあっていいですね。新幹線でスグだからよく京都に来るんですよ」と御田植祭をカメラに収めていました。
「雨折々思ふ事なき早苗かな(芭蕉)」 
(仲野良典)