政府のタウンミーティング(TM)調査委員会(委員長・林芳正内閣府副大臣)の調査報告書が13日発表され、昨年11月に京都市内で行われたTM(内閣府、京都市教委共催)で、特定の参加者を不正抽選で意図的に排除していた事例が判明しました。
 問題のTMは、05年11月27日に京都市下京区の市学校歴史博物館で行われた「文化力親子タウンミーティングイン京都」。調査報告書などによると、京都市教委の担当者が、参加応募者の中に、道徳教育をテーマにした過去のイベントで、政府の方針に異論を唱えた市民団体関係者2人の名前を見つけ、「会場内でプラカードを掲げ、指名されなくても大声を発するなどしたことがある」などと内閣府に伝えました。
 内閣府は市教委の連絡を受けて、「会場内の混乱を回避する観点から対応が必要」として、2人を意図的に抽選で落選させました。同時に、この2人の受付番号の末尾と同じ番号の市民約50人も巻き添えで落選となりました。調査委員会は、「作為的な抽選はTMの趣旨からして、決して認められるものではない」と指摘しています。