第2名神高速道路建設予定地となっている城陽市で29日、「ストップ・ザ・第2名神城陽の会」が主催して、学習会が開かれ、50人を超す市民が参加し熱心に耳を傾けました。
 同会事務局の三宅勉さんが、第2名神高速道路の建設計画をめぐる経過と現状、住民のたたかいの到達、今後の課題などを資料をもとに詳しく説明した後、同会代表世話人の土居靖範・立命館大学教授が、「『まち』育てと交通」と題して、講演を行いました。
 土居氏は、「誰もが安心、安全に住み続けられるためには、何が必要か?」と問いかけ、「人々が自由に生き生きと活動できる社会が必要だが、そのためには、『自動車依存型都市』からの脱却・持続可能な交通システムの構築が必要である」とし、「世界の交通政策の流れは『車の総量規制』に変わっており、『道路建設至上主義』から、『交通需要マネジメント政策』への転換こそ求められている」と力説しました。
 また土居氏は、欧米では、地域の交通政策を中央から地方自治体が策定する方向がすすんでいることも紹介しながら、「単に建設に反対するだけではなく、代替案を出し、それを展開することが必要。今後、ワークショップなどを行いながら、住民自身がどのようにまちを育てるのか、の知恵を集めながら運動の輪を広げよう」とよびかけました。
 ある参加者は、「第2名神中心のまちづくりではなく、土居先生の講演にあったような、人と環境にやさしい城陽のまちを市民みんなの知恵をだしあいながら、育てていく運動をひろげていきたい」と配られたたくさんの資料を大事そうに抱えながら、感想を語りました。
 今後、「ストップ・ザ・第2名神城陽の会」では、手作りステッカーのはりだしなど建設を許さない世論と運動をさらにすすめていく方針です。(矢口まさあき)