戦後現代美術をリードした前衛陶芸家集団「走泥社(そうでいしゃ)」の同人として活動してきた勝野博邦氏の個展が、京都市中京区のギャラリーかもがわで28日まで開かれています。
 走泥社は、鈴木治や八木一夫らによって1948年に結成され、口を閉ざした器など工芸の用を持たない「オブジェ焼」と呼ばれる作品を発表していきました。
 勝野氏は、71年から同人。同社のオーストラリア巡回展(79年)、40周年記念展(88年)、50周年記念展(98年)に出品してきました。73年から83年まで京都市立芸術大学陶磁器科講師を勤め、若手の指導にもあたってきました。
 今回の個展では、薄手の青白磁で破れた風船のような造形をほどこした前衛作品からマグカップやワイングラスといった実用的なものまで約60点を展示。勝野氏の芸風と歩みをたどるものになっています。
 無料。正午から19時(最終日は17時まで)。火曜、14日から16日まで休廊。ギャラリーかもがわ(堀川出水西入ル上ル)TEL075・432・3558。