京都市指定の天然記念物ミナミイシガメと、イシガメの交雑種が、左京区と城陽市でこのほど見つかりました。両種の交雑種が確認されたのは国内初で、「都市化でミナミイシガメが減少し、同種間での交配が難しくなったのではないか」と心配されています。
 交雑種を見つけたのは、カメの生息調査を行っていた日本カメ自然誌研究会会員の中川宗孝さん(53)=城陽市=と岡井勇樹さん(22)=同市=。
 ミナミイシガメは、京都、滋賀、大阪のほかには沖縄にしか生息せず、京都府のレッドデータブックでは準絶滅危惧種に指定されています。かつては左京区静市などに多数生息していましたが、ここ数年で激減。中川さんは「このままでは、京都のミナミイシガメは純粋血統がいなくなってしまう」と心配しています。