痴漢・盗撮被害の深刻さ「知ることから始めましょう」 京都女子大・性暴力撲滅プロジェクトが新作ポスター

京都市営地下鉄全駅構内・車両内、市バスにも掲示
性暴力を許容しない社会の実現に向けて活動する京都女子大学(京都市東山区、竹安栄子学長)の「性暴力撲滅プロジェクト」は12月18日、25年度の痴漢・盗撮撲滅啓発ポスターの製作発表会を同校内で行いました。受験シーズンを前にした同ポスター製作は5年連続です。
今回は、痴漢・盗撮被害の深刻さを知らない第三者をターゲットにして、知ることで行動を起こせる第三者を増やす願いを込めてデザインを考案。
つり革を持つ被害者と第三者を対照的に描き、「まずは、知ることから始めましょう」のキャッチコピーを押し出しました。慣例の「痴漢・盗撮は深刻な性暴力です」の文字を従来より太くし、性暴力被害の実態や相談窓口などの情報を掲載したウェブサイトにつながるQRコードも大きく配しました。
京都市交通局の協力は3年連続で、京都市営地下鉄駅構内(全31駅)と同電車内に加え、新たに市バス車内やターミナルにも掲示されます。
同プロジェクトメンバーの一人、有馬夢乃さん(法・3回生)は、性暴力被害者が声を上げても自己防衛が足りないと責められる傾向が強いと述べ、「被害や二次被害におびえることなく生きていける社会のため、性暴力に対する認識を広げたい」と話していました。
同発表会には竹安学長がメッセージ(代読)で、「女性が声をあげ、社会を変える力を示すもの」と学生らの活動を激励。協力者に謝意を伝え、「性暴力のない社会の実現に向けた大きな一歩となることを願う」と伝えました。




