自民・公明を少数に追い込み、新しい政治の展望を切り開くかどうかが最大の焦点となる参院選が3日公示されました(20日投票)。日本共産党の倉林明子参院議員・京都選挙区候補、井上さとし参院議員・比例代表候補、西山のぶひで比例代表候補は同日朝、京都市中京区の選挙事務所前で出発式を行い、「比例5議席、倉林3選で参院でも自公過半数割れに」と訴えました。事務所前には約150が集まり、躍進・勝利へ決意を固め合いました。

 井上候補は、トランプ米大統領がイラン核施設攻撃を正当化するために、広島・長崎への原爆投下を持ち出して発言したことに一言も抗議をしない石破政権を厳しく批判。「被爆2世として許すことはできない。戦後80年の選挙。こんな政権にはさようならをして、核兵器禁止条約に参加する政府へ変えよう」と訴えました。

井上候補

 倉林候補は、「物価高に最も効き目があるのは消費税減税」と述べ、その財源には大企業や富裕層に応分の負担を求めることを強調。併せて、中小企業への直接支援とセットで最低賃金引き上げ、年金受給額アップを求めていくと述べ、「賃金、年金をアップしてこそ、経済を上向かせることができる。医療、福祉、介護、保育、教育。この分野の賃金は国が決めるんです。真っ先に賃上げに踏み切るべきです」と訴えました。

 精華町での弾薬庫建設、舞鶴での長射程ミサイル配備などの戦争準備の動きを厳しく批判し、「京都を戦争の地にすることは断じて許さない。トランプいいなりで軍事費を増やす国でいいのか。軍事費を減らして、医療、介護、福祉、教育に回せ、この願いを集めきって必ず勝利する。最後までのご支援を」と呼びかけました。

倉林候補

 日本共産党京都労働者後援会代表の梶川憲京都総評議長は、トランプいいなりの軍拡政治の弊害が医療や介護の危機的状況、賃金に表れていると指摘。国立病院で賃上げができなかったのは、病院機構の積立金を防衛費に拠出したからだと述べ、「中小企業への直接支援を拒否し、賃上げできない京都にしているのは自民党政治。共産党が伸びて、まっとうな共闘が進んでほしい」と訴えました。

 会社経営者の白坂有子さんは、排外主義を掲げる政党が物価高や生活の苦難を高齢者や外国人のせいにして市民を分断していることに危機感を感じていると述べ、「共産党はファシズムと真正面から対峙してきた民主主義の砦。市民も心ある野党と力を合わせ、社会が壊れるのを止めなければならない」と話しました。

 市民とともにたたかってきた倉林さんに、無党派、超党派で市民活動をしてきた人たちから応援が広がっているとして「倉林さんは市民と野党の共同の候補者。倉林さんの後ろには血の通った人間がいる。その尊厳を守ろうと体を張ってたたかてきた倉林さんは社会の弱者にとっての宝の議席。必ず守り抜こう」と呼び掛けました。

 福山和人弁護士は、消費税減税の訴えやコメの減反・減産に一貫して反対してきた日本共産党の主張が政治を動かしてきていると述べ、「これこそが存在意義。こういう党が伸びることこそ暮らしが良くなる一番の早道」と指摘。倉林さんの尽力で公務災害認定を勝ち取ることができた事例を紹介し、「困っている人を放っておけない温かいハートと現実政治を動かすスキルを兼ね備えた宝」と話しました。

 堀川あきこ衆院議員が北陸新幹線延伸に反対する運動の広がりを紹介し、「もうやめなはれ」が京都の声だと述べ「日本共産党を大きくし、倉林さんの当選で決着を付けよう」と訴えました。渡辺和俊府委員長が日本共産党への一票は、トランプが押し付ける大軍拡に反対、外国人排斥による分断と排外主義は許さない、この意思表示だとして「必ず勝ち抜きたい」と支援を呼びかけました。