山本宣治生誕118年を記念する講演会が26日宇治市の花やしき浮舟園で開かれ、関係者や研究者ら70人が参加しました。主催は宇治山宣会。
 記念講演は「南山城・その地域個性~山城国一揆とは何か」と題して、小説家で「山城国一揆」の著者でもある東義久氏が一揆の歴史的背景や特徴を講演。一揆が無血で行なわれた上、その後地元の“国人”らが民主主義的で平和な自治国を8年間も続けたことを「歴史上まれなこと」と強調。その地域性が「山宣」や「南山義塾」にも受け継がれていると指摘しました。
 講演会では同会の薮田秀雄会長が、改憲へとひた走る安倍政権を批判し「戦前の暗黒時代に戦争反対を訴えた山宣の生き様を広く伝えたい」とあいさつ。山宣資料館調査研究部長の鞍岡和人さんが山宣が蒐集したドイツ語の文献や資料の目録について報告しました。
 会場では山宣の2男で鳥取に住む浜田繁治さんが「父の志が全国の支援者によって受けつがれていることを広く知らせたい」とのべ、その孫6人とともにあいさつに立ちました。(写真)
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 講演会終了後、宇治山宣会の総会が開かれ、平和憲法を守り生かす大きな運動の一環として、「山宣120年・没80年記念行事」の準備を進めることや山宣を多くの人に広める活動などの方針を確認しました。
 選出された役員は次の通り。会長=薮田秀雄、副会長=梅田忠夫(いずれも再)、佐藤佳久(新)、事務局長=小松正明(再)