平和のための京都の戦争展プレ企画 「戦争の真実を知る講演のつどい」が4日、京都市中京区の京都アスニーで開催され、市民ら150人が参加しました。
 立命館大学名誉教授の岩井忠熊氏が、「戦争はなぜひきおこされたのか─田母神『論文』のウソと日本国憲法」と題して講演を行いました。
 田母神「論文」は、日本の侵略戦争を正当化する目的で、田母神俊雄・前航空幕僚長が昨年10月に発表したもの。岩井氏は、同論文について「学術論文の体をなさない学生レポート程度のものだが、田母神氏の出版した本が売れ続け、全国の講演で引っ張りだこになっている状況では、主張は無視することはできない」と指摘。同論文が日本軍の中国侵略を正当化し、張作霖爆殺や柳条湖事件、廬溝橋事件を日本軍が起こしたものでないとしていることについて、「旧日本軍指導者が戦後、事件を主謀した事実を告白する手記や回顧録、証言録が数多く出版されている。田母神論文の主張は、事実にもとづかない、ウソと史実の歪曲だ」と厳しく批判し、「田母神論文は憲法9条への挑戦に他ならない。こうした発言を許してはならない」と述べました。