京都青学連は28日、京都市内で「2009年春の陣~クビ切り許すな! 労働者派遣法の抜本改正を~京都雇用プロジェクト」を開き、学習会などを行いました。
 中京区の京都市職員会館「かもがわ」で開かれた学習会では、渡辺輝人弁護士が、労働者派遣法や貧困問題などについて講演しました。
 渡辺氏は派遣労働や偽装請負などの雇用形態は、労働者の地位が不安定で、直接労働者を使用する企業が責任を負わないことになり、きわめて非人間的な労働環境の温床となっていると批判。「労働者派遣法を労働者の権利が守られるものに抜本的に改正することが必要。労働局へ派遣先会社が直接雇用するように申告したり、派遣先会社に裁判を起こすなどのたたかいが広がっています。労働問題の改善と、最低賃金の引き上げなど、貧困を引き起こさせない仕組みをつくらなければなりません」と訴えました。
 JMIU(全日本金属情報機器労働組合)京滋地本の細見節雄副委員長が、同労組に加盟した派遣社員が、労働局へ派遣先企業が直接雇用することを求めて申告する事例や若い労働者が労働組合を結成したことなどを紹介しました。
 学習会後に三条河原町で、京都総評が呼びかけた街頭宣伝に参加し、「非正規切り」ストップを求める署名を呼びかけ、1時間足らずで140人分が集まりました。
 街頭宣伝に参加した渡辺弁護士は、「今たくさんの人が『非正規切り』などにあい、職を失っています。これは法律違反です。もし、あなたや周りに不当な解雇にあった人がいれば、この場で相談にのります。『非正規切り』ストップの署名にぜひ答えてください」と呼びかけました。
 署名にこたえた女子学生(21)は、「私の父が派遣で働いていたことがあって、人事には思えません。周りにも派遣で切られて生活できなくなった人がいます。最低限の生活ができる仕事を保障してあげてほしい」と話しました。