京都市伏見区の歯科医院で歯科技工士として働いていた女性(26)が2日、1年半にわたって2000時間以上のサービス残業させられたとして、経営する医療法人を相手取り、時間外勤務の賃金など約290万円の支払いを求めて京都地裁に提訴しました。
 提訴したのは、大阪府枚方市在住の池田真弓さん。訴状などによると、池田さんは、医療法人「奨和会」(岡本行雄理事長)の求人に応じて03年4月に採用され、05年11月に退職するまでの間、別会社に転籍させられましたが、実質的に同法人の被用者として雇用。連日深夜1―2時までの残業など2000時間以上の超過勤務を強いられましたが、医療法人からは「雇用関係がない」などとして賃金は支払われなかった、としています。 池田さんが個人加盟する京都医療労働組合連合会の森田しのぶ委員長は、提訴に当たって、「過酷と言われる医療現場からみても、歯科技工士の置かれている労働実態は『異常』。医療法人による不払い残業など違法な実態を明らかにし、不正・違法を正していきたい」とコメントを発表しました。