毎年12月の7日8日は大報恩寺(上京区、1227年建立の本堂は洛中最古の建造物で国宝、通称千本釈迦堂といわれる)、9日10日は了徳寺(右京区鳴滝)の大根焚き(だいこだき)。8日は釈迦が苦行して悟りを開いた日と伝えられ、各寺院で成道会(じょうどうえ)が営まれます。
 これにあやかって大根と油揚げを大きな釜で焚いて参拝者に振舞われます。聖護院丸大根に一つ一つ梵字を書いて加持祈祷して輪切りにして煮込まれます。あつあつを食べると体も温もって中風除けのまじないになるとかいわれて毎年、大阪や滋賀からも大勢の人が訪れ広い境内が人でいっぱいになります。
 写真は7日の千本釈迦堂。大きな丼鉢に煮あがった大根と揚げをいれてもらい、「初めてきていただいてますけど、ほんと、やわらかくておいしいワ」と食べています。子どもも床机台に座ってフーフーと息をかけておいしそうにお母さんといっしょに食べていました。(仲野良典)