26日から京都文化博物館で「北斎と広重展」が始まり、多くの人が作品に見入りました。
 展覧会では昭和初期の財界の重鎮の一人で、書にも堪能した原安三郎氏が蒐集した北斎と広重の貴重な浮世絵240点を展示しています。北斎の「冨獄三十六景」や「諸国名橋奇覧」に、広重の「東海道五拾三次」や「浪花名所図会」などの作品です。広重の「京都名所之内」ではあらしやま満花・吐月橋(とげつきょう)・祇園夜雪中・淀、北斎の「諸国瀧廻り」では、美濃ノ国養老の滝など興味ある秘蔵浮世絵の作品群です。
 鑑賞した50代の男性は「従来のシリーズものはいくつか抜けていたが、これだけ完全にしかもきれいに収集されているのは貴重で見応えがありました」と感想を述べました。(仲野良典)
 *「北斎と広重展」は、8月17日まで開催されます。