大激戦となっている総選挙(31日投票)で、日本共産党の志位和夫委員長は24日、京都市内3カ所を駆け巡り、「あなたの一票で政治も政権も変えられる。政権交代を始めよう」と呼びかけ、「大激戦の近畿ブロック(現有2議席)で3議席目が当落線上。3議席を確保し、その勢いで4議席を獲得させてほしい。京都1区では必ずこくた恵二候補(近畿比例重複)の勝利を」と力を込めました

 下京区の京都駅前では1800人が集まり、オンラインで1000人が聴取する中、志位氏はまず、コロナ対策に言及。「コロナ禍で、国民の命をどう守るのかが大争点になっている」と強調しました。その上で、日本共産党の提案、▽PCR検査の拡充▽感染症ベッドと保健所の予算の2倍化▽持続化給付金、家賃支援給付金の再給付―を紹介しました。その中で、政府が「地域医療構想」として、消費税を財源に急性期ベッドを20万床削減し、今年は1万床削減する目標を掲げていることを厳しく批判。社会保障のためといって導入した消費税を使って、病床を削減することなど「絶対に許されない」と告発し、「日本共産党と一緒に命を守る政治をつくろう」と呼びかけました。

 また、自公政権を終わりにして安心と希望の日本をつくるための、日本共産党の提案「四つのチェンジ」を説明しました。

 第一に、「弱肉強食の新自由主義は終わりにし、命最優先の政治にチェンジ」すると述べました。そのために、最低賃金の1500円への引き上げや人間らしく働けるルールの確立、給付奨学金の拡充や入学金の廃止、消費税は5%に減税を実現させようと訴えました。

 第二は、「気候危機の問題の解決」と強調。岸田内閣が22日に閣議決定した「エネルギー基本計画」について、「二つの点で驚かされた」と批判しました。一つは、「2030年で石炭火力の比率19%としたこと」と指摘。「国連は先進国にゼロにすべきと言っているのに、九つの石炭火力発電所を新増設するとしている。これで地球の未来託せるでしょうか」と強調しました。

 二つ目は、「30年で原発の電力構成を20~22%とするとしたこと」と述べ、「今でも原発は6%。計画を実行するなら26の原発を全部再稼働することになる」と告発。「こんな政治は許せない。原発ゼロの政治決断をただちにすべき」と訴えました。

 日本共産党の「気候危機を打開する2030戦略」を紹介し、「30年までにCO2を最大60%削減する野心的目標で、しかも、254万人の雇用が増え、GDPも増える。この道こそ希望ある道」と訴え。NPO法人「気候ネットワーク」の通信簿で日本共産党が20点満点、自民党が0点だったことを紹介し、「共産党を伸ばして、政治を切り替えよう」と呼びかけました。

 第三は、「ジェンダー平等の日本へチェンジ」と述べ、その中で、「男女賃金格差は、日本はとくにひどい。共産党は、解消策として企業に格差実態をつかませ、公表させることを提案している」ことを紹介。「選択的夫婦別姓やジェンダー平等の実現に向けた仕事を共産党にやらせてください」と訴えました。

 第四は、「憲法9条いかした平和外交、なかでも核兵器禁止条約への参加する政府をつくる」と訴え。「核兵器廃絶・禁止のため、被爆者や市民社会と一緒に闘ってきた共産党を伸ばしてほしい」と述べました。

 最後に、「野党が本気の共闘の体制が、戦後初めてできた。この共闘成功させるためには、ブレない党、誠実な党の共産党を伸ばしてことそ。比例の躍進とともに、京都1区で穀田さんの勝利を。京都から、政権交代、新しい政治つくる流れをつくろう」と力を込めると、聴衆から大きな拍手が起こりました。

 応援演説に立った岡野八代・同志社大学教授は「どうしても共産党の議席を伸ばしたいと駆け付けた」と切り出し、「憲法の精神を政治に生かし、ジェンダー平等を綱領にかかげるのが共産党だ。安心して生きられる社会、ジェンダー平等の社会のために共産党の躍進を」と呼びかけました。

 こくた候補は「命を守るために、生業の再建のために、あなたの一票で政治変えよう。今度こそ、京都1区で押し上げてほしい」と呼びかけました。ちさか拓晃・京都2区候補は「命守る新しい政権を一緒につくっていこう」、吉田幸一・京都4区候補は「北陸新幹線延伸より命、暮らし。命、暮らし支える政治を政権交代で実現しよう」、たけやま彩子近畿比例候補は「誰もが大事にされるジェンダー平等社会の実現は、政権交代しかない」と、それぞれ訴えました。

 このほか、弁護士の福山和人さんが「今度の選挙、野党共闘の力で政権交代を実現しよう」と述べました。