20150530-04 「戦争する国」にはさせない―との決意を込めて、新日本婦人の会京都北支部が、会員の戦争体験記録をまとめた冊子「ぼうくうずきん」を作成しました。

 冊子(B5判、129㌻)は、1975年の国際婦人年を機に同支部が発行した戦争体験集を含め、82年までに作った全4集と、今回新たに5人の体験談を加えて製本。会員とその子どもたち(当時)約50人の戦時体験と平和の願いを収めました。

 手記には、東山区馬町の空襲、兵器作り、学童疎開、満州からの引き揚げなどの体験と人間性を奪う戦争の恐ろしさが綴られています。冊子作りからは、西陣の織子の会員が「機織る手を、ペンに持ちかえ」まとめた様子、親子で平和を学ぶ新婦人運動の歴史もうかがえます。

 再版の提案者は、栗阪啓子さん(64)。支部事務所で昨年、手書きの冊子を見つけ、「体験談は支部の宝。戦後70年の取り組みにしたい」と考えました。「私も書いていいか」と新たに体験を語る人も生まれ、第1集から関わる三好邦江さん(74)は「運動の継承と広がりは心強い」と話します。
 支部長の富田清子さん(65)は、「『戦争法案』阻止の世論を広げるために役立てたい」と活用を呼びかけています。

 冊子は500円。披露会を6月27日14時から開催。連絡先=同支部☎075・493・2947(月・水・金)。