月に帰らなかったかぐや 年金者組合伏見支部は6日、2013年度の傘寿を祝う会を40人の参加で開催しました。今年、傘寿を迎えた同支部員は12人。傘寿を讃えて本部から宇治炭山の窯元が、「いつも夜空に輝く星のようにいつまでも輝いてほしいと」との思いを込めて焼かれた湯飲茶碗や同支部女性部が赤い折り紙で作った達磨を添えた色紙などが1人ひとりに贈呈されました。
 傘寿を代表して、支部機関紙に、毎号ピリッと辛い川柳を投稿している木田たま子さんが「傘寿を祝ってもらってありがとうございます。もう傘寿を迎えたのでお墓をつくりました。ちょっと狭いけれど夫婦でいつまでも長く暮らします」などとピリッと辛いお礼の言葉。
 昼食をはさんで、同支部の中地明さんがシナリオ、寺沢幸子さんが作画した紙芝居『月に帰らなかったかぐや』が本邦初公開と銘打って上演されました(写真)。村人が「平和の竹林」とよんでいる竹から生まれたかぐや。大切に育てられすくすくと。しかし世の中、時の太政大臣の安菅部晋麻呂の政(まつりごと)が、年金は下げる、消費税は上げる、お金がないと病院にも行けない、介護も受けられないなど悪政の限りの世です。ついに村人の怒りは頂点に。かぐやは村のリーダーとなって古老たちと力をあわせ、「年金下げるな!」などと書かれたむしろ旗を掲げて一揆。そして年金「行政不服審査請求」で迫りついに太政大臣をうち倒し悪政から村人を守ったのです。かぐや姫は月に帰るのですが、かぐやは月に帰らず、村人たちと楽しい村づくりをするというストーリーです。
 上演中には次々展開するストーリーの紙芝居に引き込まれ、緊張感もただよい、「とてもひどい奴や」「その通りや」などの声もかかり、最後は明るく勝利し明るく輝くかぐやや村人には大きな拍手が贈られました。
 傘寿の会は参加者1人ひとりから自己紹介と日ごろの思いも披露しました。多くの方から、とんでもない悪法の秘密保護法を糾弾し、消費税増税反対や社会保障制度一体改悪阻止の運動をもっと取り組もうとの決意が語られました。
 昼食をはさんで、支部員による祝いの詩吟や舞、クイズや懐かしい歌で大きな声で合唱など終始明るい元気もらえる傘寿の会になりました。同支部事務局長の山本和夫さんが祝辞で「戦前に戻す最悪の秘密保護法をゴリ通す政府に断固として抗議するとともに、年金切り下げには不服審査請求で反撃しましょう。今年の5月以来28人の新しいなかまを迎え、今日のこんな明るい傘寿の会となった。やっぱりもっとたくさんの仲間を増やし1000人の伏見支部をぜひ実現しよう」との呼びかけがありました。(仲野良典)