志位演説会 日本共産党京都府委員会は24日、京都市左京区のみやこめっせで、志位和夫委員長を迎えて演説会を開き、市民ら3300人が参加しました。参院選をたたかう井上さとし参院議員(比例候補)、倉林明子京都選挙区候補が決意表明し、志位氏は、「アメリカいいなり、財界中心、歴史逆行という3つの政治のゆがみをただす抜本的改革の対案を示しているのは日本共産党だけ。『自共対決』こそ真の対決軸であることを示して、革新・民主の伝統持つ京都から日本の夜明けを迎える大躍進を勝ち取ってほしい」と力強く訴えました。
 志位氏は、参院選の「5つの大争点」―暮らし・経済、原発、「アメリカいいなり政治」、憲法問題、歴史問題―を解明し、日本共産党の立場を詳説しました。
 暮らし・経済の問題では、安倍内閣が最大の売りにしている「アベノミクス」について、株価の暴落や国債長期金利の乱高下など「早くも制御不能に陥りつつある」と指摘。そもそも賃金や中小企業の業況、設備投資という経済の土台で落ち込みが続く一方で、一握りの富裕層に巨額の富が転がり込む経済はまともとは言えないと批判。消費税増税ストップ、働く人の賃金増と安定した雇用を増やして「デフレ不況」から脱出する同党の提案を説明し、「日本共産党を伸ばして大幅賃上げを勝ち取り、この不況から抜け出そう」と訴えました。
 アメリカいいなりの問題では、京丹後市・経ヶ岬に日米両政府が米軍専用レーダー基地の設置を計画していることに触れ、「京都がミサイル防衛の最前線基地となり、電磁波による人体や住環境への影響も危惧されている。基地のない沖縄をつくる運動と連帯して、京都に米軍基地をつくる動きに大いに反対しよう」と呼びかけました。
 憲法問題では、改憲派が96条改定を“突破口”としたことに各界から批判が広がり、「動揺と混迷」が始まっているとのべ、「今が攻め時。このたくらみを断念に追い込むまで国民的包囲を強めよう」と力説。歴史認識の問題では、過去の侵略戦争と植民地支配を正当化する安倍政権の「歴史逆行」が一大国際問題になっていると指摘。「村山談話」見直しをすすめる安倍首相の姿勢を厳しく批判し、「戦後の国際政治は、日独伊が行った戦争が不正不義の侵略戦争であることを共通の土台としています。この土台を覆す勢力に国際政治に参加する資格はありません」と述べました。さらに、日本維新の会の橋下徹共同代表・大阪市長の「慰安婦は必要だった」などと暴言をはいたことや石原共同代表も、維新の会もこの発言を擁護・容認していることを厳しく指摘し、「国政であれ地方政治であれ、日本の政治に関与する資格はありません」と厳しく批判しました。
 井上議員は、予算委員会でTPP、原発、歴史認識について安倍総理と4回“対決”したことを紹介し、「こんな相手に負けるわけにはいかないと痛感した。国会で政治をただす仕事を存分にやらせてほしい。比例5議席、倉林さん勝利へ大きな力添えを」と訴え。倉林候補は、「原発推進、TPP参加、消費税増税、9条改憲、どの問題でも“ならぬものはならぬ”と自民党と正面対決する日本共産党を伸ばしてほしい。定数2の京都選挙区をなんとしても勝ち抜きます」と語りました。参院選と同時に行われる京都市議中京区補選に立候補する平井よしひと候補が決意表明しました。
 当日、会場前の立て看板を見て参加したフリーターの男性(25)は、「以前からネットで共産党の主張を見て関心がありました。福島原発の危機的な現状についての話には驚きました。こんな状況で海外に原発を輸出しようとしているなんて信じられない。原発をなくすことを訴える共産党に期待したい」と話していました。