米軍基地建設問題講演会 京丹後市経ヶ岬への米軍Xバンドレーダー配備に伴う米軍基地建設問題で、日本共産党基地対策委員会責任者の小泉親司氏が13日、同市内で講演し、府北部の住民ら約160人が参加しました。同党府委員会、丹後地区委員会が主催したもの。
 小泉氏は、米軍基地が全国に置かれ沖縄を始め全土で「米軍基地いらない」の声が上がる中、「京都への米軍専用基地の設置は断じて許せない」と強調し、「住民に、基地負担を(日米両政府が)押し付けるものだ」と批判しました。
 北朝鮮によるミサイル発射問題を巡って、日本と北朝鮮に外交パイプが存在しないことが平和的な解決へ向けた最大の問題だと指摘。外交による解決が図れない中で、軍事的対応の強化は「あえて軍事的緊張を高める行動であり愚の骨頂」と強調し、弾道ミサイル問題の解決には、「弾道ミサイル廃絶の世論を高め、所有国に廃絶を迫ることだ」と訴えました。
 電磁波による人体への影響について、日米両政府がデータを一切ださないことが影響の有無などの判断を下せない原因であるとして、「住民が納得できるように、生データを示すべきだ」と述べました。
 「日本の防衛のため」とされる配備目的について、青森県つがる市に先行配備された同レーダーが、過去の北朝鮮のミサイル発射の際、どのような情報を得たのか明らかにされておらず、日本防衛への貢献が不明であるとし、狙いは米国の本土防衛であると強調しました。また、米国は海上移動型のさらに高性能の同型レーダーを所有していることも示し、「追加配備が必要な理由を徹底して追及することは重要」と語りました。
 「反対世論で配備を止めることは十分に可能」として、沖縄の辺野古新基地建設反対をめぐるオール沖縄のたたかいや千葉県と埼玉県で米軍レーダーサイトを撤去させた運動を紹介し、「日本防衛と無縁のレーダーは京都に必要ないという世論を広げ、反対運動を大いに盛り上げてほしい」と呼びかけました。
 同党の成宮まり子府議が府議会について、平林智江美市議が防衛省交渉(2日)について、田中邦生市議が市議会基地対策調査特別委員会の現地視察(11、12日)について報告しました。(「週刊しんぶん京都民報」2013年4月21日付掲載)