「ソドムの嘘ゴモラの呪縛」初上映会  脱原発を考えるドキュメンタリー映画『ソドムの嘘 ゴモラの呪縛』の上映会と講演会が26日、京都市右京区の右京ふれあい文化会館で行われました。右京革新懇、京都映画人9条の会、右京原発ゼロネットワークの共催。
 「ガレキはなぜ問題なのか?」講演予定の熊本一規さんが急病のため、田中啓一さん(嵯峨嵐山・田中クリニック院長)と高垣博也さん(『ソドムの嘘 ゴモラの呪縛』監督)の対談に急きょ変更されました。
 「低線量被曝については意見も分かれており、今は予測の段階で、まだ結果は出ていません。『チェルノブイリハート』といわれる生まれつき重度の心臓疾患を持って生まれる子どもは、広島の被爆2世にもたくさんみられます」(高垣氏)、「子どもやこれから赤ちゃんを産む女性は守らないといけない。食品に、産地やカロリー表示などと同じように、放射能○○ベクレルと表示されれば、年齢や人生観に応じて選べるのでは?」(田中氏)など、わかりやすい問答形式は好評でした。
 原発を問うドキュメンタリー映画『バベルの塔』の続編『ソドムの嘘 ゴモラの呪縛』は完成後、初の上映会です。「テレビで放送されないことを伝えたい」を目的の1つとして製作されました。
 映画は、昨年7月1日の福井での「大飯原発再稼働はまだ止められる」と日本中から集まった人々の姿、間違いなく「日本でいちばん熱い場所」、そして全国に広がる「原発ゼロ」の運動が映し出されます。福島県いわき市、郡山市、東京都、仙台市…原発事故のあと体調不良などが続々と語られ、若者の突然死、死亡者数が原発事故前より断然増えていると紹介されました。テレビでは伝えられない、知らされていない現実が、多くの証言で見る人に訴えかけました。
 7カ月をかけ、50時間にも及ぶ取材は、市民運動のパワーと現実の厳しさ、放射能による子どもの健康被害を心配する母親の苦悩、命を守りたい人々の切なる声を、鑑賞者にしっかりと伝えました。(山﨑依子)