就職に関する説明会 伏見地区労と龍谷大学教職員組合、伏見ふれあいユニオンが主催する学生向けの「就職に関する説明会」が23日、伏見区の龍谷大学深草学舎で開催されました。7回目を迎える説明会は参加学生も約60人に増え、会場も学内の大きな教室で行われるようになりました。就職ガイダンスはいずれの大学でも実施されていますが、労働組合が学内で主催してのガイダンスは全国的にも珍しい取り組みで、働く意味や働きがい、労働条件、労働組合の役割などについて各業界で働いている先輩達の話をリアルに聞いて就職活動に生かしてほしいとの主旨で開催されました。
 今回は産業別では金融、公務員、民間営業、マスコミの分野から報告されました。開会あいさつで龍大教組の三島倫八委員長は「講義を受け持っている中で、組合ってなんですか? という質問があったりします。高校や大学ではそうったこと教えていないのが現実。今日は日頃聞けない現場で働いている先輩の方の話しを聞いて、就職の心構えや、(会社選びの)判断の一つになればと思います。そして労働者の権利などをしっかり学んでほしい」と激励しました。
 ミニ講演は社会労務士とし労働に関する社会保険などの指導に従事してきた経験から様々な問題や課題を若者に知ってもらおうと高校や大学で講演などしている「NPO法人あったかサポート」笹尾達朗常務理事が「”良い会社と悪い会社”求人票の見分け方」と題しての講演。笹尾さんは「労働者が使用者と労働契約を締結し、実際に働いてみると当初自分が思い描いていたこととは異なる現実に突き当たり、大量の離職者が発生しています。自分という人間を自己規定して、自分が思い描く仕事を追い求めることは、永遠の自分探しの旅にでることにほかならず、今ある自分を仕事に当てはめられるものではありません」と前置きして、採用前の注意、採用された後に発生しやすい問題やトラブル、退職を覚悟した際の対処方法などについて、実際の求人票を見ながらわかりやすく解説しました。各産業分野の先輩からの報告も採用試験対策や心構え、仕事の実際、心構え、働きがい、労働組合の役割など実体験をもとにリアルに報告しました。
 受講した学生はメモをとって熱心に聴き入っていました。感想では「公務員の方のお話が年齢も近いこともあり、身近に感じました。まだ2回生ですが、将来のことを考えつつ大学生活を楽しみ、いろんな経験を身につけて起きたいと思います。こういった講演会に参加したい」、「求人票の見方から色々な職業の方々からのお話など学ぶことが多かった。参加出来て良かった」、「今までの就職説明会では聞いたことのない話が聞けて非常にためになりました。求人票から何を読みとればいいのか、どこを注意すべきかがよくわかりました」などが寄せられました。(仲野良典)