宇治戦争展 「平和のための宇治の戦争展」が4日から始まり、同日、立命館大学国際平和ミュージアムの安斎育郎名誉館長所長(安斎科学・平和事務所所長)が原発事故による放射能の影響について講演しました。講演には200人が集まりました。
 安斎氏は、放射能の影響について、「被ばくしないにこしたことはない。『少ない被ばくはむしろ健康だ』との学説も出ているが、少ない被ばくでもがんになる確率はある」と指摘。とくに被ばくの影響を受けやすい子どものために、「除染を広げながら、被ばくを防ぐ手立てをとろう」と訴えました。
 また、「戦時中の国家総動員翼賛体制のように企業、政治家、官僚、学者、マスコミ、地方自治体など一体になって進め、私のように反対の声を上げるものはアカハラを受けた」と、東大内で研究費をもらえない、口を聞かない、尾行されたなどの経験を紹介。「今、推進派だった学者で反省し、原発をなくそうと声を上げる人もいる。子どもの未来のために原発をいつまでかかえるのか、みなさんに主権者として考えてほしい」と訴えました。

 同展は宇治市民から提供された戦争遺品や戦争遺跡の写真、原発特集の記事などが展示されています。5日まで。午前10時から午後4時。宇治市ゆめりあうじ4階。