脱原発集会 脱原発を掲げた集会が16日、京都市東山区の円山公園音楽堂で開かれ、ルポライターの鎌田慧氏や作家の瀬戸内寂聴さんらが訴えました。反戦・反貧困・反差別共同行動in京都実行委員会が主催。
 950人の参加者を前に、鎌田氏は「脱原発―どんな社会をめざすのか」と題して講演。9月に6万人が集まった「さよなら原発集会」の取り組みを報告し、核兵器廃絶の運動で国際的な影響力のある日本だからこそ世界に原発に抵抗する意志を示したかったとのべ、「福島の教訓を世界に広げ、原発のない社会をつくっていこう」と呼びかけました。
 瀬戸内さんは、震災ボランティアに多くの若者が立ち上がり、被災地で交流したと紹介。「私も90歳になってやり残したことはないが、若い人、子孫のために安心できる日本を残さないといけない。若い人にも行動してほしい」と訴えました。
 集会には、ドイツの「90年連合・緑の党」副代表のベーベル・ヘーン連邦議会議員が参加し、ドイツで脱原発を決めた経緯をのべ、「『脱原発』は安全な暮らし、自然エネルギーへ転換するための雇用、国民の意見を反映する民主主義が実現できる。正しいことは必ず実現する」と述べました。
 参加者は集会後、京都市役所前までデモ行進しました。

 同実行委員会は15日、ベーベル・ヘーン議員を招いたシンポジウムを京都市下京区のひと・まち交流館・京都で開きました。首都大学東京教授の宮台真司さんと神戸大教授の市田良彦さんがパネリストを務めました。