小浜市民の会 宮津市の原発問題について考える市民団体が7日、同市日置で「原発設置反対小浜市民の会」の中嶌哲演さん(明通寺住職)を招いて原発学習会を開催しました。
 「若狭の原発を案じる宮津市民」が「若狭の原発に向き合い、脱原発に向けて一人一人が考えよう」と開いたもの。会場となった「橋立そば処まる丹」は40人の参加者であふれました。
 福井県小浜市で原発誘致や核燃料の中間貯蔵施設の誘致などの反対運動に取り組み、自らの運動が全国に波及すれば今回の事故は防げたのではと考える中嶌さんは、福島の事故に対する思いを「起こるべくして起こった。福島の問題だけでなく原発銀座の若狭で起きていても不思議ではなかった」と述べました。 
 若狭湾の原発群の現状について中嶌さんは、「2009年時点で全15基の原発のうち2基が運転年数40年、8基が30年を超え老朽化している。危険な使用済み核燃料も9,597体貯まっている。地震学者の石橋克彦氏は『若狭は原発震災の可能性が浜岡に次いで2番目』と指摘している」と危険性を告発。
 さらに脱原発には省エネや節電、代替エネルギーの研究、開発が大事であると強調した中嶌さんは、「大量消費型の生活を維持したままでは、原発の存在を許す社会であり続ける。私たち自らの生活を見直すことが大事。省エネ生活には、大量消費世界では見い出せない人間本来の豊かな生活があると思う」と述べました。
 学習会に参加した福井県美浜町出身で舞鶴市在住の男性は、「原発は安全性を強調して推進されてきたが、今回の事故で危険を実感できた。自分ができることで『脱原発』を訴えていきたい」と話しました。