京都建設アスベスト訴訟原告団 アスベスト(石綿)を含む建材を使用し、肺ガンなどの健康被害にあった建設業者や建築労働者と家族ら11人が3日、国と建材製造メーカー44社を相手に損害賠償を求めて京都地裁に提訴しました。
 11人は3月8日に結成した「京都建設アスベスト訴訟原告団」(寺前武夫団長)。「LIXIL」や「積水化学工業」など大手メーカーが、国際的に肺ガン性リスクが高いと使用しなくなったアスベストを、代替製品を開発し、国外に輸出しながら、国内では使用し続けたとして提訴。同時に2006年の全面禁止まで規制しなかった国の責任も訴えています。
 同日、200人が集まった提訴集会で、全京都建築労働組合(京建労)の吉岡徹委員長は、「メーカーは安価で使いやすいという利潤追求のために、労働者・国民の健康を無視して使い続けた。原発推進と同じ構図で許されない。ぜひ勝利へ支援していこう」と呼びかけました。
 寺前団長は、「全員が無事なうちに結審をむかえたい」と述べ、弁護団長の村山晃弁護士は、「建築労働者の中には、自分がアスベスト被害をこうむっていることも知らずに生活している人もいる。二度と被害を起こさせないよう、国に責任を果たさせるべく、がんばろう」と訴えました。