伏見母親大会 第39回伏見母親大会が4日、伏見呉竹文化センターで行われ、約110人が参加しました。大会のスローガンは「戦争NO! 基地NO! 核兵器から子どもの命を守ろう!」で、フリージャーナリストの西谷文和さんが「今アフガン・イラクで何が起こっているのか…報道されない現実」と題して講演しました。
 西谷氏はアフガニスタンやイラクの戦地へ何回も乗り込んで取材した生々しい映像を示しながら平和へ思いを述べました。アフガン取材から戦争の真の姿が見えはじめ、ベドゥインの少女が米軍の空爆で焼かれた3日後に、オバマ大統領がノーベル平和賞を受賞したことに深い疑問を感じたと話し、その後の米大統領の具体的な行動を見ると「ノーチェンジ イエス アイキャン」ではないかと指摘しました。
 そしてアメリカが世界各地で起こしている戦争は、巨大投資会社・軍需産業と政治家(権力者)との一体化から発生していると鋭く切り込んで分析。参加者からは、戦争の残忍さ、惨さにため息や怒りの声が漏れていました。
 西谷氏は学習会や平和の取り組みを重ねることの大事さやその取り組みこそ、戦争の本質と平和の大切さへの理解を一層深める第一歩ではないかと訴えました。
 来賓の京都母親連絡会の宮永宜代事務局次長は、挨拶で福島県で13000人が参加した第56回日本母親大会の様子を報告。「記念講演で、56年間分裂することなく統一して開かれてきた母親大会は要求がきわめて具体的。命を生み出す母親のスローガンが素晴らしいからですと励まされました」と感想を述べ、今日の経済不況や幼い子どもたち、また高齢者の痛々しい事件など政治・社会を変える取り組みをもっと進めようと訴えました。
 会場では、反戦平和の取り組み、地球環境の保護、女性や子どもの権利、貧困や失業の解決、軍事費を削減し、福祉の向上などを訴えた『伏見のお母さん、女性のみなさん』へのアピールが提案され、大きな拍手で採択されました。
 また伏見で活躍する新婦人、民商、年金者女性部、子どもを守る会、作業所ふれあい工房、NPO法人ちいろば、女性ネット、野の花書道、市教組、中村ベーカリーなど11団体による手作りミニバザーも出店されて賑わいました。(仲野良典)