京都平和の集い 原爆や戦争犠牲者を追悼する「第52回京都平和の集い」(京都仏教徒会議、京都宗教者平和協議会、世界の平和を求める京都宗教者連絡会主催)が6日、京都市左京区の檀王法林寺で行われました。原爆投下時刻の午前8時15分に平和の鐘をつき、追悼法要が営まれました。
 
 京都被爆者懇談会の永原誠世話人代表(82)=立命館大学名誉教授=が広島での被爆体験について講演しました。当時17歳の永原さんは爆心地から約2.5キロ地点で被爆。爆発の瞬間、高熱のコテで焼き尽くすような音が響き、衝撃波に襲われて周辺の建物の屋根が吹き飛ばされた様子などを詳細に語りました。妹や母などの家族、友人らを原爆で亡くしたエピソードを語り、「こんな悲劇を生む核兵器は使ってはなりません。日本には原爆を落とされた国として、核兵器をなくす当事者責任があります。菅首相は、核兵器をいつまでになくすのか具体的な提案を持って核廃絶へのイニシアチブを発揮しなければなりません」と語りました。
 
 京都宗平協の宮城泰年理事長(本山修験宗管長)が「今年はNPT(核拡散防止条約)再検討会議が行われ、核兵器廃絶に向けて一歩進んだ年となっています。もうこの集いが52回を迎えましたが、『核兵器廃絶』という同じことを何度も、長年続けて訴えることが大切です。核兵器をこの世界からなくすまでこの集いを続けていきましょう」と語りました。