「2010平和のための舞鶴の戦争展」(実行委員会主催)が30日から、同市の市政記念館で始まりました。同市が1945年7月30日に受けた空襲を米軍が撮影した貴重な写真が初公開されました。
 空襲の写真は、「戦争遺跡に平和を学ぶ京都の会」の福林徹代表=亀岡市=が、米国立公文書館から入手したもの。米軍機が現在の東舞鶴港造船所にあった旧海軍基地を空襲し、爆弾が着弾した瞬間に海上で上がる水柱などを撮影しています。
 同市は前日(29日)にも空襲にあい、模擬原爆として超大型爆弾が落とされ、97人が亡くなっています。
 同展実行委員会の橋本安彦代表は、「30日の空襲写真が公開されたのは初めてで貴重です。舞鶴空襲が広島・長崎の原爆につながるもので、舞鶴はその実験台だったといわれています。核兵器の悲劇が私たちの身近にあったことを、若い世代に学んでほしい」と話しています。
 初日は215人が訪れ、見学した中学2年の女子生徒は、「原爆や空襲被害の写真をはじめて見た。自分の知っている身近なところで空襲被害があり、それが原爆につながっていたことを知りとても恐いと思いました」と話していました。
 「2010平和のための舞鶴の戦争展」には、市民から寄せられた資料など300点を展示。戦時中の主食、すいとんの試食コーナーや戦争にかかわる映画、番組を流すミニシアターコーナーがあります。