尊勝寺 東山区の粟田にある天台宗に属す尊勝寺本堂前庭のツツジが満開です。三条通りから少し入った粟田神社の上にある静寂な尼寺で、バックには平安神宮の赤い鳥居や美術館などもきれいに眺望できる抜群のロケーションです。
 尊勝寺は保延年間(1135~41)に陽範阿闍梨が比叡山横川に尊勝坊に開設。その後幾多の変遷をたどり豊臣秀吉によって本堂が再建され、1915年(大正4年)に本堂のみが現在地に移転されました。
 桃山時代の上質の建築といわれ極彩色が施された内陣など京都市指定有形文化財に指定されています。住職さんは「今年は数年ぶりに満開。重なり合って咲き乱れるのは珍しいです。きれいでしょう」と笑顔で語っていました。(仲野良典)
「円刈(まるがり)の幾むら躑躅(つつじ)春あさし 早や開けはなつ楽寿樓見ゆ」北原白秋