古都・京都から世界の人々に核兵器廃絶を呼びかける―。ノーベル物理学賞受賞の益川敏英京都産業大学教授や有馬頼底臨済宗相国寺派管長、哲学者の鶴見俊輔氏など、京都の学者、宗教者、ジャーナリストなど著名11氏が15日、NPT(核不拡散条約)再検討会議に向けて核兵器廃絶を呼びかける共同アピールを発表しました。
 アピールでは、日本初のノーベル賞受賞者・湯川秀樹博士が「人類と核兵器は共存しえない」「人類の生存のためには各時代を超えるヴィジョンが必要だ」と訴えたことを紹介し、「私たちは湯川博士の遺志を継承し、原爆投下の候補地でもあった日本の古都・京都の地から世界の各国の指導者、そして地球上のすべての人びとに向け、期限を切った核兵器廃絶条約の合意が達成されることを心から訴えます」と述べています。
 11氏は賛同者を募り、NPT再検討会議で各国政府や国連、参加NGOに渡す予定です。
 呼びかけ人はほかに、有地淑羽アポリション2000ネットワーク京都代表、安斎育郎立命館大学平和ミュージアム館長、須田稔憲法9条メッセージプロジェクト事務局長、高木隆郎医師・核戦争防止国際医師会議京都府支部長、永原誠京都原水爆被災者懇談会世話人代表、長谷川千秋元朝日新聞大阪本社編集局長、宮城泰年本山修験宗総本山聖護院門主、望田幸男非核の政府を求める京都の会常任世話人代表。

 アピールの賛同者募集は24日まで。問い合わせ先は、TEL075・811・3203(京都原水爆被災者懇談会「アピール」係)。