ジヤトコ 提訴 派遣切り 自動車部品製造会社「ジヤトコ」京都工場(京都市右京区)で「派遣切り」にあった元派遣社員ら11人が7日、雇い止めされたのは違法として、同社に直接雇用を求めて京都地裁に提訴しました。
 11人は20代~40代の男性。それぞれ派遣会社を介して「偽装請負」期間を含めて、2年~7年にわたって同工場で働き、今年1月頃に雇い止めされました。11人は「全日本造船機械労働組合三菱重工支部工作機械栗東分会」に加入し、同社に直接雇用を求めてきました。
 労働者らは労働局に申告し、5月には同社に直接雇用を図ることを求める指導が出されました。11人は、労働局へのあっせんなどを行い、話し合いを求めてきましたが、「ジヤトコ」は一切応じませんでした。
 原告の宮崎彰さん(48)は、「毎日正社員といっしょに一生懸命働いてきましたが、『派遣だから』と突然解雇されました。不況で再就職も上手くいかず、ローンが払えず、家族を支えていけなくなっている仲間もいます。この裁判に勝って、同じように悩んでいる人が立ち上がることを望んでいます」と語りました。
 中村和雄弁護士は「彼らは長年正社員と同じように働きながら、モノのように切り捨てられた。ジヤトコは京都府から雇用創出のために3億円以上の補助金を受けている。直接雇用し、社会的責任を果たすべき」と話しました。
 (詳細は「週刊しんぶん京都民報」10月18日付に掲載)