京都市西京区の桂坂地域に高さ15メートル、5階建てのマンション建設計画が持ち上がっている問題で、住民らで作る「桂坂マンション対策会議」は28日、景観破壊の計画であり開発は許可しないようを求める申し入れを6000筆の署名を付けて、京都市に行いました。同会の世話人代表の田中守さんらが、都市計画局の福島貞道景観創生監に申し入れ書を提出し、住民ら120人が参加しました。
 マンションは、桂坂公園の西側に計画され、約3400平方メートルの敷地に高さ15メートル、5階建て、76戸の分譲マンションを来年1月に着工する予定。周辺一帯は第1種低層住宅専用地域で高さ規制は10メートルですが、同予定地の一角だけは、近隣商業地域で高さ規制は15メートルとなっています。
 申し入れ書では、「予定地は桂坂の中心で、5階建てマンションが建てられれば、15メートルの壁が立ちふさがることになる。一戸建て以外の住宅を禁止する地区計画を住民らが守ることで育ててきた景観が破壊され、眺望が阻害されることは納得できない。住民の『景観利益』を侵害する行為に対して開発許可をおろせば、市民を犠牲にして、業者に手を貸すことになる」としています。
 市側は、「申し入れ書をよく読ませてもらう」との対応にとどまりました。
 2台の貸切りバスで市役所に詰めかけた住民らは申し入れ後、御池通りにそろって「景観破壊の桂坂マンションに反対」のポスターを持って、道行く通行人や車にアピールしました。