福知山市は5日、同市北部の雲原、金山(坂浦、天座)地域(580人)にある小学校と中学校を児童・生徒数の減少などを理由にした小中一貫校新築計画を延期すると発表しました。これに地域の住民らは驚き、13日北陵コミセン体育館で抗議集会を開きました。「地元説明がないままの方針変更は納得できない」「防災マップで危険地域に指定されている校舎で、いつまで子どもを学ばせるのか」など、怒りと不安の声を上げました。
 当初計画は、「旧村単位で小学校を残す」として、同じ敷地にある、老朽化が進む公誠小と北陵中を近くの地域公民館敷地内に移転し、小中一貫校として再編するものでした。今年度、実施設計費1800万円を予算計上し、2010年の開校を決めていました。
 北陵学区地域振興会(奥村廣人会長)が主催した同集会には住民ら140人が詰め掛けました。北陵中卒業生や保護者、お年寄りたちが会場を埋め尽くしました。
 市側から山段誠副市長、大嶋正徳教育長ら8人が出席し、説明と対応を行いました。高日音彦市長と発表会見で「少人数学校の中で、社会に対応できる子どもができるのかを考える必要がある」と発言した梶村誠悟副市長は欠席しました。
 参加者から「なぜ事前協議がなかったのか」「学校を建てるといった市長が方針転換したのだから、本人が来て説明するべきだ」「市の決断は少人数教育の否定で、地域切り捨てだ」「むらづくりにがんばってきた。学校のない地域に未来はない」などの意見が相次ぎました。