持続可能な「嵐山」に ライトアップイベント「嵐山月灯路」10月31日まで/収益は観光公害対策に

地元保勝会、自治会、商店街が共同して企画
オーバーツーリズムによるトイレやごみ問題を地元の商店街や自治会が協力して解決に踏み出そうと、右京区嵐山の竹林で夜間ライトアップイベント「嵐山月灯路」(一部有料)が31日まで、同区の嵯峨天龍寺立石町の竹林(野宮神社西側)で開かれています。
嵐山保勝会や地元自治会、商店街、竹林を管理する団体などが中心になり、企画したもの。9月28日に開かれた開会イベントでは、嵐山保勝会の牧野順二会長が「自治会や商店街あげてオーバーツーリズム対策としてのイベントは初の試みになる。持続可能な観光地のイベントとしてモデル構築を目指し、地域住民への被害を軽減していきたい」とあいさつしました。
嵐山では、2005年から京都市が「京都・嵐山花灯路」を行ってきましたが、21年に終了。「嵐山月灯路」は、有料にすることで、その収益をごみ箱やトイレ設置などのマナー向上、竹垣の維持管理などの問題解決に取り組むことが特徴です。
「竹林の美しさ見てほしい」
会場には小学生が作った竹飾り、竹を丸めた竹まり、高さ3・2㍍の唐華文様の飾りなど、様々な形の竹とあかりが楽しめます。約半年間かけて竹の飾りを作った竹あかり演出家の三城賢士さん(42)は「竹林の美しさを見てほしい。子どもたちとのワークショップも含め、竹林保全と美しいまちづくりにつながれば本当にうれしい」と話しています。
開催時間は、午後6時から9時(最終入場は8時半)。渡月橋からJR嵯峨嵐山駅、会場となる野宮神社横までの道に竹灯籠がともされます。有料となるスペースの入場料は、1500円(前売り1300円、12歳以下は無料)。
問い合わせhttp://arashiyama-tsukitouro.jp
