草津市立水生植物公園みずの森 琵琶湖烏丸半島にある草津市立水生植物公園みずの森附近の湖畔周囲約20ヘクタール(甲子園球場の5倍以上とも)に群生するハスのピンクの大輪が見事に咲き誇っています。同公園が設立された1989年にはすでにハスは自生したとのことですが、その後年々群生地域がひろがり今では烏丸半島を包み込む勢いになったと同公園職員は説明します。
 ハスを鑑賞するために近畿一円からハス愛好家がたくさん訪れます。大きなカメラで撮ったりハスをバックにデジカメに納めたり、グループや若い2人連れが楽しく散策したりしています。大阪から訪れた夫婦は「たびたび見に来ています。今年は花が大きくてパット開いている感じでものすごくキレイですね」と感歎の声、また別の5人連れの女性のグループは「初めて来ました。ものすごく広くて豪華というかスゴイです。こんなにたくさん咲いてるとは思っていなかったです。見応えがあり来て良かったです」と笑顔で感想を述べていました。
 毎回訪れている地元のハス愛好家は、「チョット増えすぎて、あちらの岸(守山市側)の水門附近まで繁殖してしまったので水面が見えるように刈り取っているでしょう。早く手を打たないと困るのでは」と心配気でした。しかし、湾に群生するハスと対岸のヨシ(蘆)の群生地とはヨシ群落保全条例で特に重要とされる保護地区に指定されため、4月から11月までは採取したり刈り取る事は知事の許可が必要になっています。
 ところで、同水生植物園内の世界各地の見事なスイレンの花や園の東外側のハス大群落の花は午前中が見頃でしかも出来るだけ早く訪れたほうがキレイに咲いています(植物園は8月20日までの開園時間は午前7時30分から午後5時まで)。
 これから8月中旬まで見事なハスの大群生の花がみられるでしょう。また同植物園の隣には滋賀県立琵琶湖博物館もありとても見応えがあります。一日が満喫できる半島でもあります。(仲野良典)
 参考=水生植物園・博物館とも入園有料。ハスの群生地は無料で自由に鑑賞、散策できます。公共交通機関はJR草津駅からバスで烏丸半島行き終点の手前「博物館」または終点「みずの森」で下車。植物園の駐車場は無料。琵琶湖汽船は「大津港」からシャトルボートから博物館横の「草津烏丸半島港」で下船。問い合わせはTEL077・568・2332(草津市立水生植物園)まで。月曜日閉館(月が休日の場合は次の日が休館)。
「夏深み入り江のはちすさきにけり 浪にうたひてすぐる舟人」(藤原良経)
「はすのはなふね さをとめて なにをながむる そのすがた」(島崎藤村)