元ワタミ従業員・山口真一さん

 「ブラック企業」として有名な居酒屋チェーン店「ワタミ」で9年前まで働いていました。
 勤務は午後4時から深夜3時まで。休憩30分とされていますが確保できません。さらに片付けのため1、2時間残業します。これだけならばよいのですが、週に1度の「ミーティング」、月に2度の研修があります。どちらも出勤扱いにされません。ミーティングは営業時間前の午後2時から行われます。営業時間内に担当以外の仕事も含めておぼえるなどのノルマを課され、できないと怒鳴られます。研修は午前7時からで、社長が作った「理念集」を読んだ感想を「レポート」にして提出しなければなりません。そのため、週1日の休みで作成します。
 私は1年と1月働いて、生活が壊れていると感じ、辞めることにしました。そのとき、同期だった300人の中で3分の1がすでにやめていたと思います。
 ワタミでは2008年に過労死事件が起こっています。このワタミの会長、渡邉美樹氏が自民党から参院比例で出馬します。日本全体に成果主義労働を広げるのか、恐ろしくなります。こんな人を国会議員として認めてはならない。日本共産党は国会で唯一、企業名を公表してブラック企業の実態を暴露している政党です。ブラック企業根絶へ何としても勝ってほしい。(「週刊しんぶん京都民報」2013年7月7日付掲載)