ふりそでの少女像建立15周年のつどい 「ふりそでの少女像建立15周年のつどい」が3日、綾部市の同市林業センターで開催され、約50人が参加しました。
 つどいの会場は折り鶴に囲まれ、一昨年107歳の長寿を全うされた福留志なさんの遺品の数々や、15年間の写真パネルや資料などが展示されました。開会に先立ち、参加者全員で東日本大震災の犠牲者への黙祷が捧げられました。
 オープニングでは「105歳・母のねがい」(NBC長崎放送のドキュメント)を観た後、ふりそでの少女像をつくる会の四方修吉代表(86歳)が挨拶。田上富久長崎市長・山崎善也綾部市長のメッセージのほか、絵の原作者の松添博さんや多以良光善元原爆資料館超(現平和推進協会事務局長)、もう一人の少女の友人で被爆者の藤田晴子さん、「ナガサキに翔ぶ」著者の山脇あさ子さんなどから、多数のメッセージが寄せられました。
 語り部の芦田晃さん(84歳・福地山在住)が、生々しい被爆体験を語られた後、「戦後昭和23年に『新しい憲法のはなし』を読んだ時、身体が熱(ほて)るような感動を覚えた」と、憲法前文の一節を詠みあげました。司会の市田さん(高校3年)は「本や映像でしか知らない話を直に聞けるのは貴重です。自分ら若い者がいろんな人に伝えたい」と、語りました。
 ピース・トークでは、新庄さん(高1)四方さん(専学1)西山さん(高2)が、それぞれの平和活動体験と思いを語りました。
 3人は会場の参加者から「あなたの一番大切にしている言葉は何ですか?」の質問を受け、「あたりまえ」「希望」「感謝」と答え、感動の拍手が鳴り響きました。
 絵本の語り聞かせコーナーの子どもたちも合流して、全大会は「折り鶴」「ふりそでの少女」の大きな歌声が響き渡りました。(伊達順子)

 「未来を生きる子ら」(ふりそでの少女)像は1996年3月31日、新装なった長崎原爆資料館屋上庭園で除幕式が行われ、当時93歳の福留志なさんと綾部の中高生と市民も参加しました。