「中宇治九条の会」は、19日、同市で7回目の憲法集会を開きました。元人形劇団京芸・枝松こずえさんが「平和ひとり人形劇」を演じ、ジャーナリスト・西谷文和さんが「最新の映像で見るイラク戦争」と題して講演しました。
 枝松さんは、死んでもわが子のためにあめを買い求めてこの世に現れる民話「あめ買いゆうれい」の母親が子に寄せる思いと同じように、憲法9条と平和の大切さを訴えました。参加者は、柔らかな京言葉でゆうれいの人形に9条の尊さを語らせる枝松さんの演技にじっと見入りながら、9条の大切さをかみしめていました。
 西谷さんは、現地で自ら撮影した最新の映像を用いながら、戦争で使われた劣化ウラン弾のためにガンを発病した子どもたちや歩行障害や言語障害、脳性まひなどに苦しめられているイラク国民の実態を報告。参加者は、次々と映し出される悲惨な映像を食い入るように見つめ、まるで最新兵器の実験場のようになっているイラク戦争の実態に驚き、民営化された戦争によって莫大な利益を得た戦争企業とその役員にチェイニー副大統領らブッシュ政権の閣僚たちがおさまっていた事実に、怒りの声があがりました。
 最後に、西谷さんは、ブッシュ政権はイラク戦争を始める前に虚偽の情報を流し、戦争を批判する言論を取り締まる法令までつくった経過を示し、日本政府も北朝鮮の核開発問題などを利用して9条を変えアメリカと一緒に戦争ができる国にしようとしていることを見抜き、9条を守ることの大切さを広く訴えてほしいと締めくくりました。
 集会後、「イラク戦争の悲惨な実態を知り、戦争を放棄した9条の大切さがわかった。多くの人に知らせていきたい」などの感想文が寄せられました。(櫻井昇)