三重塔と桜

まるで一幅の絵のよう

十三参りの少女

 色とりどりの桜にたくさんの人が見入っていました。法輪寺は、法輪寺桜(cv.Decora)という嵐山界隈に古くから植えられている珍種の桜があります。いまはまだつぼみで4月中旬頃から開花し下旬頃に満開になります。直径が5センチほどで花弁を15~20個付け、淡紅色に咲きます。(3日撮影・仲野良典)

桜スポットDATA

  • 住所:京都市西京区嵐山虚空蔵山町68
  • 交通:JR嵯峨野線「嵯峨」、嵐電「嵐山」、阪急電鉄(嵐山線)「嵐山駅」、京都バス・市バスで「嵐山」
  • 開花状況:つぼみ~満開
  • 京都人的メモ:「木の間なる染井吉野の白ほどの はかなき命抱く春かな」  与謝野晶子
    西京区嵐山にある法輪寺は針供養や十三詣りで知られています。京都人にとっては、「法輪寺」というより「虚空蔵さん」といった方がなじみ深いかも。十三詣りは、数え年十三歳に成長した男女が法輪寺に参拝し、厄難払いなどを祈願します。もとは女子の成人への通過儀礼で、このとき初めて「本裁ち(着尺1反を全部使って仕立てる大人用の着物)」の振袖を腰上げ・肩上げをして身につけ、お参りします。近年はちょうどこの年が高校受験にあたるため、男女とも合格祈願をかねて参るようになりました。十三詣りの期間は、春が3月13日~5月13日、秋が10月~11月。お詣りの帰り、渡月橋を渡りきるまでに後ろを振り返ると、知恵が本堂に帰ってしまうとの言い伝えがあります。