教科書シンポ20110625-04.jpg 日本の侵略戦争を美化する立場の教科書が検定合格したことを受けて、同教科書の採択を阻止するためのシンポジウムが25日、京都市右京区内で開かれ、約80人が参加しました。市民や研究者でつくる「京都 子どもと教科書を考える連絡会」が主催したもの。
 高橋明裕・立命館大学非常勤講師が、合格した「自由社」と「育鵬社」の中学校用の歴史と公民の教科書の問題点について、○明治の日本をアジア初の立憲国家として美化○戦後の日本の民主化を過小評価○侵略戦争と植民地支配を正当化▽天皇の過剰な美化○人権よりも義務・責任・国防を強調―するなど、誤った歴史観に基づく危険な内容と厳しく批判しました。
 パネラーを務めた小学生の母親・増田友子さんは「戦争を美化するような教科書が検定に合格したこと自体、驚き。こんな教科書を子どもたちには使わせてはならない」と訴えました。