きょうされん京都支部からボランティア派遣され、福島県郡山市内で障害者の安否確認や生活支援に取り組んでいる、粟野賢さん(27)=長岡京市・障害者福祉サービス事業所あらぐさ=の現地報告を紹介します。
 昨日(6日)までに郡山市内の避難所回りを終え、今日(7日)から福島県内各地の市町村の避難所回りを始めました。きょうされん京都支部チームは、郡山市の隣町の三春町の避難所4カ所を訪問しました。
 三春町の避難所はいずれも規模が大きく、現在も100人を超える方が避難されていました(ピーク時は400人~500人規模の避難所もあったそうです)。訪れた避難所のひとつで、福島第一原発20キロ圏内の富岡町の施設から利用者67人とともに着の身着のままで避難してきたという職員の方々に出会いました。
 施設長さんは、「3月12日午前8時30分に避難勧告があり利用者67人と職員12人で避難を開始しました。当初の避難先の川内村、田村市はどこもいっぱいで、夕方になって三春町に着きました。当初は利用者、職員ともに着の身着のままで、薬も3日分しかなく、衛生面も悪い状態でした。幸いにも近くに診療所があり、とりあえず処方箋を出してもらいました。
 また、皆着替えがなく、支援物資が届くまで施設の経費で皆に1着のみ衣類を買って過ごしました。現在も、男女の部屋を分けるのは壁1枚しかなく、部屋の中は歩くのも大変なほど布団を敷き詰め、雑魚寝状態。衛生面も悪く、風邪もはやりました。何よりも、日中にする作業もなく、生活が停滞して利用者からいい表情が消えてしまいました。何とか早く環境を変えてあげたい」と話していました。この施設は、来週には群馬の国立施設に移る予定です。