乾山焼 江戸時代中期に京焼きに一大革命を起こした尾形乾山(1663―1743年)と兄で画家の尾形光琳(1658―1716年)の作品を紹介する「乾山の芸術と光琳」展が、京都市中京区の京都文化博物館で開催されています。
 乾山、光琳の兄弟は、高級呉服商に生まれ育ち、町衆に蓄えられてきた芸術的素養を基礎にしながら、新しい時代の美意識や嗜好を大胆に取り入れた斬新でモダンなセンスは、今も光彩を放っています。
 展覧会は、2000年におこなわれた乾山の鳴滝窯(京都市右京区)の発掘調査の研究成果をもとに、150点が展示。
 乾山の作品からは、中国やベトナム、オランダの窯をモデルにした異国趣味あふれる懐石器、琳派の意匠取り入れた華やかで洗練された鉢や茶碗、乾山と光琳が合作した美的センス抜群の鉢や皿の数々が出展されています。
 プロデューサーとしての乾山、総合デザイナーとしての光琳の2人の美意識が生み出した、乾山焼の世界が広がります。
 4月3日まで。午前10時~午後6時まで。入館料一般1000円、大学・高校生700円、小中学生400円。問い合わせ先、TEL075・222・0888。