第7回京都国領会総会が18日、京都市左京区で開かれました。
 討論では、「新しい流れ」が始まっており、その中には、「希望の流れ」と「危険な流れ」があり、「危険な流れ」でも、我々が闘えば「希望の流れ」に変えることができるとして、橋下大阪市長の「思想調査」に断固反対し、闘いを強めようようという「緊急決議」が提案され全会一致議決されました。 (若宮修)
 決議は以下の通り。


橋下大阪市長による違憲・違法の「思想調査」の完全中止とデーターの廃棄、「教育・職員基本条例」の撤回を求める決議
橋本徹大阪市長が憲法を踏みにじっておこなった市職員への「思想調査」に対し、大阪市民はもちろん、全国の多くの国民が厳しい批判と怒りの声をあげています。
今回の「思想調査」は、憲法第19条の思想・良心の自由、及び第21条の政治活動の自由を乱暴に踏みにじるものです。
また、憲法第28条と労働組合法に明記された労働組合の正当な活動を侵害する不当労働行為にほかなりません。
こうした違憲・違法な「思想調査」に対し、大阪府労働委員会がその中止を求めたことは当然のことであり、橋本大阪市長はこの勧告に従って、ただちに「思想調査」を完全に中止し、回収したデーターを廃棄すること、そして、職員と市民に対し謝罪することを強く求めます。
また、橋下大阪市長と大阪維新の会が、こうした「思想調査」とともに強行しようとしている「教育・職員基本条例」の制定も、憲法に反し、知事や市長の意に従わない教員や職員を「処分・クビ」にできるとするものです。
これらは、思想・良心の自由を踏みにじり、職員と教員、そして、市民を監視下におき、市長・知事への絶対服従を求める、まさに独裁政治・恐怖政治といわなければなりません。
私たち「京都国領会」は、戦前の暗黒政治のもと、侵略戦争に反対し、労働者の権利を守るため、弾圧に屈せず不屈にたたかいぬいた西陣労働者出身の国領五一郎を顕彰し、その志を受け継いで、平和・民主の日本をめざして活動しているものです。
橋下大阪市長と大阪維新の会のこうした憲法を無視したやり方は、国領五一郎らが活動した戦前の暗黒政治の時代、治安維持法と特高警察により、国民を監視し、思想・良心の自由を踏みにじり、国民を侵略戦争へと駆り立てたことを想起させるものです。
憲法の平和的民主的諸条項は、国領五一郎らの命がけのたたたかいと侵略戦争による多くの犠牲のもとに制定されたもので、第97条で「この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。」と明記されているように、なんびとも犯すことのできないものです。
今回の橋下大阪市長と大阪維新の会の「思想調査」と「教育・職員基本条例」は、この憲法を乱暴に踏みにじるものであり、厳しく抗議し、撤回を重ねて求めるものです。
右、決議する

2012年3月18日
京都国領会7回総会