福知山教育ネット 福知山教育ネットと福知山市教職員組合共催の統廃合問題学習が16日、同市の中丹勤労者福祉会館で行われ、65人が参加しました。
 京都教育センターの大平勳事務局長が講演し、全国的な学校統廃合の現状・背景について述べ、学校が消えることは「そこに住む人の『原風景』が消えること」であり、狙いは財政抑制政策そのものと指摘しました。
 また、学校統廃合の押しつけで、「切磋琢磨」論、「適正規模」論、最近は「小中一貫教育」論などがあるが、それを許さない15の論点を示し、真の「住民合意」が大切であると強調しました。
 そして、福知山教育ネットの取組について「着実に前進し各地に励ましを与えている」と激励しました。
 事務局から報告があり、各地の取り組みを交流しました。参加した父親は複式学級のよさについて、「9人の野球チームでは9人のルールしか体験できない。3人とか異年齢でする時はルールを工夫し、生きたルールを作る。大人になり、回答のない問題に出会う時などに役立つのではないか」と述べたほか、各地域で実施されている市教委説明会での論戦の様子がリアルに報告されました。最後に集会アピールを採択しました。
 市教委の学校統廃合計画は昨年12月末に発表されたもので、前期計画として2015年までに小学校26校を21校に減らし、2020年までに複式設置予定の12校と「20人程度学級確保」として小規模校を対象にしています。これに対して、住民と保護者から強い批判が起きています。そうした中、説明会参加者を一部役員に限っていたのを「どなたでも参加できます」と改めさせたり、パブリックコメント締め切りを当初の「2月末」から延期させたりするなどの前進が生まれています。
 教育ネットは「見解」を発表し、PTAや学校、地域自治会などに届けると共に、学習会を続けてきました。(山本賢二)
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