京都の嵐山に、星野リゾートが旅館「星のや京都」を開業する際、風致地区の規制を無視した現状変更の疑いがあるとして、住民団体は7日、公開質問書を京都市長あてに提出しました。
 質問書を提出したのは、「京都・水と緑をまもる連絡会」と「京都・まちづくり市民会議」。両団体は3月、「同社は、大幅な現状変更を行わないことを条件に、08年9月、風致地区条例に基づく市の許可を受けながら、新たな施設を建設。当初の許可方針から逸脱し、市が追認したのではないか」との公開質問書を提出。これに対する市の回答書で、同条例違反の疑いが引き続きもたれるとして、再度質問を行ったものです。
 公開質問書では、「市の回答書によると、許可後、同社から貯湯槽設置のための新たな現状変更行為の申し出があり、市は確認・了承したとされている。同社から新たな許可申請があったのは、確認・了承後の09年12月」と指摘。「市が確認・了承したとして、条例・規則では認められていない、許可申請前の現状変更行為が行われたのではないか。重大な疑念がある」としています。
 その上で、○市の「確認・了承」はいつか。経過の記録文書はあるのか○「確認・了承」は、同条例の許可を意味するものなのかーを30日までに文書で回答するよう求めています。