お酒の神様として知られる京都西京区の松尾大社で10日、酒造りを終えたことに感謝する「中酉祭(ちゅうゆうさい)」が行われ、酒造家や酒の卸・小売関係者らが参拝に訪れました。本殿の神前では、宮司による祝詞法奏上、玉串拝礼が行われ、参拝者に神符神饌(しんぷしんせん)が授与されました。
 「中酉祭」は、かつて秋の卯の日に仕込みを始め、春の酉の日に醸造完了する習慣があったことからはじまったといわれ、本殿には全国の醸造家から奉納された和洋酒、みそ、醤油などの献醸品が並べられました。
 松尾大社権禰宣(ごんねぎ)の南美宣さんは、「現代は機械管理で一年中酒が作られるようになりましたが、昔は冬に時間、手間ひまかけて造っていました。昔の酒造りのサイクルをこの中酉祭で知っていただきたい」と話していました。