京都市教職員組合は13日、市教委が、日本文化を引き継ぐ子どもたちを育むことを目的に今年創設した、「歴史都市・京都から学ぶ~ジュニア日本文化検定」(「京都・観光文化検定」のジュニア版)の問題点を考える「市民集会」を左京区の京都教育文化センターで開きました。
 「”日本文化”の名前でいま何が?―京都・ジュニア日本文化検定を考える」と題して、長志珠絵・神戸市外大助教授が問題提起しました。長さんは、行政が児童に検定試験を強制するのは教育内容への行政の干渉ではないかと問題点を指摘するとともに、試験内容にある作文の評価をどんな基準で誰がするのかは不明であり、合否を伴う新たな受検だと批判しました。
 また、同テキストの内容について、京都の文化を日本文化として捉えたり、伝統や歴史の負の部分を書かないなどの問題を指摘しました。
 参加者からは、「検定を実施することで京都を愛する心が高まるとは思えない」「テキストには間違った記述も多く、授業では使えない」「検定結果で学校ごとの評価がされないか」など、疑問や意見が出されました。