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006010_平和への軌跡

あとがき

09年05月31日(日)

 宇治山宣会の役員の1人から、「小田切から山宣をとったら何が残るんや」と言われたことがあります。複雑な思いをもちましたが、山宣に対する思い入れを分かってくれましたかと安堵するのか、はたまた何も無いのか─と力不足をなげくのか。
 そんなわけで語り部として口述しておくのも悪くはないでしょう。山宣については数百人の聞き取りをしたと思います。


 山宣が白色テロにあった翌朝、まっ白な雪に覆われました。
 白いやわらかな布団に花やしきはぽっかりと包まれたのでした。

 「宣治はまだまだ したい事があったのに、あれだけになった、されてしもうた。そうや宣治の好きだった句を最後に聞いておくれやす」 タネ
  
 宣治 <好むと好まざるとも やがて来る その日のために>
                          
 「議員章欲しとねだりて 困らせしことを最後に父と別れぬ
  スナップ写真に残る面影ことごとく 微笑せる父すこし反っ歯にて」  美代

  新雪は山宣の死をすっぽりとのみこみました。同志たちが葬儀の支度に走り回る足跡を特高の追跡から隠すために消してくれたのでした。
  宇治川へも雪はゆっくり ゆっくり旋回して溶け込みました。
  花やしきは 白銀の世界に しずかに 静かに 佇みました。


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